宝物は紙でできている

 

世の中的に価値が高いとされる宝物は石や鉄でできていますが、
ぼくはあんまりそういうものに惹かれなくて、
大切なものはだいたい紙でできてます。
小学生か!(笑)
 
 

先日取り上げた高山宏さんの『メデューサの知』もそうですが、
要するに「本」なんですね、大切にしたいものが。
だから、必然、素材は紙になるわけです。
 
ただし、今回取り上げるモノは、厳密には本ではなくて、
ルーズリーフのレプリカ。※写真
 
マルセル・デュシャンが自分の遺作を移動させるためにつくった
手引書(マニュアル)を再現したものです。
つまり、金具のように見えている部分も写真。
冊子全体を再現した写真集と言えるかも知れません。
 
 
 
だからなんでしょうね。
「宝物をつくりたい」と思った時に、
宝石とかでつくることに発想がいかないわけです。
もっと言えば、紙すら乗り物であって、
本当は言葉やイメージなんでしょうね。
大切にしたいものが。
 
 
 
じゃぁ、デジタルでもいいのかと言えば、
いいっちゃいいんですが、そこはやっぱり「手」に取りたい。
目で見るだけではなくて、手で触りたいわけですね。
手の快楽というか。
 
手を意味する接頭語の「マニ」は
ラテン語の「manus(マヌス)」から来ています。
マニキュアとか、マニュファクチュアとか。
だから、マニュアルを「手引書」と訳したのは、絶妙!
 
ものごとを要素に分解して再構成する
組み合わせ術(アルス・コンビナトーリア)は
マニエリスム(手法主義)の大きな特徴ですが、
目ではなく、手なんですね、興味の対象が。
 
『i want to hold your hand』ですよ。

 

 

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