グループロゴ

シンボルアートは個人を対象にしていますが、ご要望があれば、グループや法人のロゴも作成します。ご興味ある方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

以下のレポートは、「反転授業の研究」というグループのロゴを作った時の記録です。
 
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2012年にスタートした「反転授業の研究」は、2013年10月からメンバー数が急増し、2014年末には2300名を超えるfacebookグループになりました。
グループの運営者である田原真人さんが掲げたビジョンは次のようなものでした。

 

このグループは、テクノロジーを利用することによって学習者中心の学びを作り出していこうと考えている人が、対話を通してアイディアや理解を深めていこうというグループです。多様性のあるメンバー間の対話により、自己組織化的に集合知を得ることを活動の目標にしています。

また、メンバーが協力し合って集合知を得ることを体験することにより、21世紀型スキルを磨くための自己研鑽の場でもあります。

「究極の反転授業」のような唯一の解を目指すのではなく、活発な対話が繰り広げられることによって、それを養分とした豊かな生態系が生まれ、「多様性のある森」が育った結果、それぞれにとって有益な果実が実るというイメージで運営しています

 

ビジョンを掲げてから1年以上が経ち、グループのメンバーが「反転授業の研究」について実際にどのように捉えていて、どこを目指していきたいのかを一緒に考えるきっかけにしたいとのことで、「反転授業の研究」のロゴ作成が企画されました。

スギオカ自身は田原さんのシンボルアートを作ったことでこのグループを知り、その活発な活動を楽しく拝見していた次第。そうした流れからのご依頼でした。

あらためてグループの特徴を参加者におうかがいしたところ、出てきたコメントは次のようなものでした。

 

・私にとってこのグループは、安心安全な場所、です。

・小中高大/公私/文理などの教育段階

・分野にこだわらず,教育の改善,という目的を共有しているアットホームなグループ,という印象です.

・ヒエラルキーがないのがいいです。

・◯◯って何ですか?とか、◯◯ってどう思いますか?って投げかけると、ダ〜〜〜っと答えが返ってくるところが、「みんながお互いの“外付けの脳”」みたい(^ ^)

・「新しいことへの好奇心や探究心」「行動に移すエネルギー」「ゆるやかなつながり」「心地よさ、楽しさ、あたたかさ」などを感じます。

・疑問を聞き合える場。大人にとっての反転学習の場。お互いに偉そうにしないで、相手のことを考えて教え合える共学の場っというところかなと感じています。

 

それらを受けて、次のようなラフ案をご提示しました。

 

hanten_01

 

以下、作成の意図です。

A案:メビウスの輪
先生と生徒が握手する場面をモチーフにしています。一幅の帯を半回転させてつなぐとメビウスの輪になります。
半回転はもちろん「反転」の比喩ですが、そうすることで表と裏がなくなりますから、教師と生徒の新しい関係を暗示することにもなります。
全体として、反転のイニシャルである「H」をかたどりました。

B案:タイチーマーク
もう少しくだけた感じのアイデアです。
半分づつの笑顔を反転させて組み合わせました。
ヒエラルキーがなく、アットホームな感じはこちらの方が出ていると思います。

 

メビウスの輪というアイディアは、多くの方に気にいっていただけました。ラフ案に触発されて、多くのコメントが寄せられます。その一部をご紹介。

 

・メビウスの場、いいですね。裏と表がなくなるとは、よく考えられましたね☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

・反転授業で学ぶ子どもが、家庭で家族に学校の様子や先生の話をしながら楽しく学ぶ様子をイメージします。学校と家庭、先生と子どもがつながっているからこそ反転授業なのだと感じます。先生と子どもがメビウスの輪で表裏なく繋がっているなんて、とてもすてきな姿だと思います。

・やっぱり杉岡さんはすごいなぁ。私はB案もいいかなと思っています。こういう丸形にするとバッジとかにすると、生徒や子どもは喜ぶかなぁと完全に子どもの発想ですが。どちらもかっこいいです。

・メビウスの輪というイメージはとてもしっくりきました。裏と表がなくなるというのは反転授業のフラットな学びにぴったりだと思いました。A案は教室での教師と生徒の関係、B案はこのグループのアットホームな雰囲気ですよね。これを見て、杉森さんが、「LearningがLearningを促す」という話をしていたのを思い出しました。FBグループで学んでいるLearningをしている教師だからこそ、教室で生徒のLearningを促すことができ、教室を常に開いた場所であり、ドラマが生まれる場所にできるのだと理解しました。そういう意味で、生徒と教師の輪があるのと同時に、教師の学び合いの輪があり、教師の学び合いの輪の回転が駆動力になって、そこにかみ合っている生徒と教師の輪が回っていくというイメージが生まれました。

・メビウスには裏表がない ∞に似ている。不思議さという魅力やつながる道といった連想があり、このグループにあっているように思いました。

・確かにデザイン的にはA案がしっくりきますね。メビウスの輪も。ただ、タイチーマークも捨てがたい。欲を言えば、裏表なく、そして陰も陽も合わせ持つようなマークが理想かと思いました。

・アットホームで盛りだくさん。いいとか悪いとか決めつけない。そして無限の可能性を秘めている…みたいな。

・みんなで一緒に探検している感覚がすごくあります。

・そうそう、なんか、冒険っぽいんですよ。探検隊の一員みたいな感覚。

・みんなで探検、その感覚はあります。田原さんのアメーバ型を目指すイメージとも重なります。

 

この他にも、たくさんのコメントがあり、みなさんがグループに感じているイメージが、だいぶ固まってきた感じでした。それを受けて、第2案をご提示しました。

 

hanten_02

 

「メビウスの輪」というアイデアはかなりの方に賛同してもらえたようなので、それをベースに、いただいたご意見を反映させてみました。
いずれのシンボルも丸みを帯びた空間に納め、なごやかさを演出しています。色は暖色を考えているので、それも含めてアットホームな雰囲気にできるはずです。

左:タイチーマーク
タイチーマークにひかれるというご意見もあったため、その要素も取り込んでみました。メビウスの輪に表と裏がないことも、イメージしてもらいやすくなったと思います。

右:無限記号
「無限」というキーワードが何度か出てきたので、メビウスの輪の見せ方を変えて無限記号の形にしてみました。
フレームは家のイメージです。屋根が三角だと、「いかにも」な感じなのでアーチ型にしました。

 

通常実際に向き合って話を進めるところ、facebookのタイムラインを使ってやりとりするというのは斬新でした。また、自分たちのコメントが反映されて、ロゴが変化していく経過を楽しんでもらえたようです。ロゴが発展していくのに比例して、コメントも盛り上がっていきます。

 

・ほほーっ 左はなんかサッカーボールみたいでもあり、なんか世界がつながるようなイメージがパーッと連想され、あったかい感じがしました。 右のはちょっと中世っぽいヨーロピアンな感じ。どちらも好きですが、あえていえば左に1票です。

・色がつくとまたイメージも変わるのだとも思いますが、左のほうが洗練された感じでデザインとして好きです。メビウスの輪がもうすこしそれとわかるとなお良いと思います。色がつくとメビウスの輪が浮き上がってよくわかるかな。

・私も左に一票。人が若干前かがみなのが、気持ちが寄り添っている感じだし、メビウスの輪の内側に人がいることで包み込まれているというか、くるまれているというか、そういう安心感も伝わってくるので。

・うわお!丸いのいいですねw 魚眼レンズみたいなかんじ?右はドームの感じがもっと出るといいなぁ

・右は、メビウスの輪に束縛されている感じがするのと、教室という枠に収まってしまう感じがします。左は、メビウスの輪を辿って教室の外側に出られる感じがしていい感じ。

 

圧倒的に左側が人気だったので、そちらをベースにデータ化を進めました。

 

hanten_03

 

しかし、太い枠組みが思わぬ反応を引き起こします。

 

・おっとー 形になってきましたねー!!メビウスの帯に色が塗られることで、メビウスであることがよくわかります。

・紅白はおめでたくて良いですね。ただ、個人的には人物と背景が合ってない気がします。上下で色のコントラストが有るのは良いですね。

・オレンジが、安心安全の場をイメージさせる感じでいいですね。僕は、閉じた空間か開いた空間かというところにこだわりがあって、ラフを見たときは開いた空間という印象を持ったんですが、色を付けたら、黒枠が目立って、空間が閉じているような印象を受けました。この部分が、何とかなるとうれしいです。

・あたたかい色使いになりましたね。ラフのときはピンと来なかった柔らかさを感じました。メビウスの輪のつなぎ目の部分って、もうちょっと色が溶け合うような感じにしてはどうかと思ったりもするのですが・・・(裏表がないことを表す意匠だと思うんですが、現状だと何か切れ目があるようにも感じましたので)。

・開いた空間という概念は面白いというか重大ですね。なるほど・・・

・個人の感覚ですが、反転授業は、学校や教育の場だけではなく、家庭など学校の外でも、学びが継続するという面がありますし、外に開いているイメージが見えるとよろしいのではないでしょうか。

 

先生と生徒を守るというイメージに固執した結果、枠組がそれらを「閉じ込める」形になってしまったようです。
ご意見を踏まえ、枠組を取り払ったヴィジュアルをご提示しました。

 

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その展開に対するコメントです。

 

・この開放感は、うれしいです!

・おぉーーっ 開放的!

・確かに柔らかく解放された感じ

・いいですね。オレンジで象徴される安心安全の場によって学習者と教師とが一緒に学ぶというのを表し、さらに、FBグループの中でメンバーがフラットな関係で一緒に学び合うというのも表している気がします。メビウスの輪によって内側と外側とが緩やかに隔てられ、安心安全の場を維持しながらも、回転しながら外へ出ていける開放感があります。外へ出ていくときに180度回転するところが「反転」のイメージとも合いますね。メビウスの輪は、Learningを回すループと見ることができますね。シンプルな構造ですが、いろいろな要素を象徴していて、かなりしっくりきています。

・後は背後の赤と白のつなぎ目ではないでしょうか?どなたかが言っておられましたが、分かれ目がはっきりし過ぎているきらいがある様な気がしているのですが、、、

・境目がくっきりしていたら、棲み分けをかんじます。滑らかに繋がると融合を感じられるのではないかと感じています。

 

つなぎ目のところが問題になってきたため、それを解消する案が2つ出しました。
1つは、中間色を間に挟み「糊付け」しているイメージ。

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もう1つは、グラデーションで融合させているものです。

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両者の人気をFBグループ内で投票してもらったところ、圧倒的多数の支持を得たのはグラデーションの案でした。ラインの濃度を薄くするなど、若干の修正を行い、完成にいたります。

 

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これだけオープンに意見交換がなされる制作過程というのは珍しく、それ自体がちょっと反転授業のようでした。

なお、グループや法人のロゴに関しては、関係者の人数によって価格を調整しています。
まずは、お問い合わせフォームよりご相談ください。

 

 

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